ノイエスホイットニー式 溶液の濃度がCs/2に達するまでの時間 84回薬剤師国家試験問170
84回薬剤師国家試験 問170
固体医薬品の溶解は表面積が一定のとき、次の式に従って進むものとする。
dC/dt = k・S(Cs−C)
dC/dt:溶解速度 k:みかけの溶解速度定数
S:固体医薬品の表面積 Cs:医薬品の溶解度
C:時間tでの溶液の医薬品濃度
溶液の初期濃度をCs/4とするとき、溶液の濃度がCs/2に達するまでの時間は次のどれか。
84回薬剤師国家試験 問170 解答解説
正解は4である。
下記の溶解速度に関するNoyes-Whitneyの式について、
dC/dt = k・S・(Cs−C)
dC/dt:溶解速度 k:見かけの溶解速度定数
S:固体薬物の有効表面積 Cs:薬物の溶解度
C:溶液中の薬物の濃度
表面積Sを一定として積分すると次式が成り立つ。
ln(Cs−C) = −k・S・t + ln (Cs−C0)
本問では、溶液の初期濃度をCs/4とするので、
C0= Cs/4である。
よって、次式が成り立つ。
ln(Cs−C) = −k・S・t + ln (Cs−Cs/4)
ln(Cs−C) = −k・S・t + ln (3/4)Cs
溶液の濃度がCs/2に達するまでの時間を求めるには、
上式にC=Cs/2を代入し、tについて解けば良い。
ln(Cs−Cs/2) = −k・S・t + ln (3/4)Cs
ln(1/2)Cs = −k・S・t + ln (3/4)Cs
k・S・t = ln (3/2)
t = ln (3/2)/ kS