サンドイッチ法の原理 89回薬剤師国家試験問33の3

89回薬剤師国家試験 問33の3
イムノアッセイに関する記述の正誤を判定してみよう。

 

3 サンドイッチ法は競合法の一種である。

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89回薬剤師国家試験 問33の3 解答解説

 

3 × サンドイッチ法は競合法の一種である。
→ 〇 サンドイッチ法は非競合法の一種である。

 

サンドイッチ法の原理は以下の通り。
まず、十分量の一次抗体をマイクロプレート等の固相に固定化する。
次に、抗原を含む試料を添加し、抗原を一次抗体に結合させる。
次に、十分量の標識二次抗体を加えると、抗原は一次抗体と標識二次抗体でサンドされる。
B/F分離を行い、遊離の標識二次抗体を取り除いた後、標識物質によるシグナル強度を測定する。
サンドイッチ法は、抗原抗体反応において競合する過程は無いので、非競合法である。

 

イムノアッセイのサンドイッチ法の原理 非競合法 89回問33の3

 

 

サンドイッチ法では、
抗原量が多いほど、
B画分の標識二次抗体が多くなり、
標識シグナル強度が大きくなる。

 

縦軸をシグナル強度、
横軸を抗原量の対数値とし、
サンドイッチ法の測定結果をプロットすると、
右上がりのS字型曲線が得られる。

 

イムノアッセイのサンドイッチ法の原理 非競合法 89回問33の3

 

 

一般に、サンドイッチ法は競合法に比べて測定感度に優れる。
ただし、サンドイッチ法は目的抗原が複数のエピトープを持つことが条件となるため、
高分子化合物には用いられるが、
低分子化合物には用いられない。
関連問題
サンドイッチイムノアッセイは高分子化合物の定量に適している 96回問34d

 

なお、イムノアッセイの競合法では、測定対象物質となる目的抗原の存在量が多くなるほど、
標識シグナル強度が減少する用量依存曲線(右下がりのシグモイド曲線)が得られる。
詳細は下記のリンク先を参照
イムノアッセイの競合法の原理 93回問34e

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