99回薬剤師国家試験問203 イムノアッセイ

99回薬剤師国家試験 問203
メトトレキサートの治療薬物モニタリングには、イムノアッセイが利用されている。
イムノアッセイに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選びなさい。

 

1 メトトレキサートのような低分子は抗原性を示さないので、抗体作製には、高分子と結合させる必要がある。
2 競合法では、測定対象物質の存在量に依存してシグナル強度が減少する用量依存曲線が得られる。
3 蛍光偏光イムノアッセイでは、蛍光標識した抗原が抗体に結合すると抗原の回転運動が減少するため、蛍光偏光度は減少する。
4 Enzyme multiplied immunoassay technique(EMIT)は、均一系イムノアッセイの1種である。
5 凝集比濁法では、免疫複合体の形成により粒子が凝集する性質を応用している。

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99回薬剤師国家試験 問203 解答解説

 

◆ 1について
1 〇 メトトレキサートのような低分子は抗原性を示さないので、抗体作製には、高分子と結合させる必要がある。

 

詳細は下記のリンク先を参照
イムノアッセイでの低分子の定量 92回問34b

 

 

◆ 2について
2 〇 競合法では、測定対象物質の存在量に依存してシグナル強度が減少する用量依存曲線が得られる。

 

詳細は下記のリンク先を参照
イムノアッセイの競合法の原理 93回問34e

 

 

◆ 3について
3 × 蛍光偏光イムノアッセイでは、蛍光標識した抗原が抗体に結合すると抗原の回転運動が減少するため、蛍光偏光度は減少する。

 

蛍光偏光イムノアッセイでは、蛍光標識した抗原が抗体に結合すると抗原の回転運動が減少するため、蛍光変更解消度が減少し、結果、蛍光偏光度は増加する。

 

詳細は下記のリンク先を参照
蛍光偏光イムノアッセイ(FPIA)法の原理 104回問197の3

 

 

◆ 4について
4 〇 Enzyme multiplied immunoassay technique(EMIT)は、均一系イムノアッセイの1種である。

 

EMIT法は、
競合法で、かつ、B/F分離が不要な均一系イムノアッセイである。

 

EMIT法については下記のリンク先を参照
EMIT法の原理 104回問197の4

 

 

◆ 5について
5 〇 凝集比濁法では、免疫複合体の形成により粒子が凝集する性質を応用している。

 

詳細は下記のリンク先を参照
免疫比濁法(凝集比濁法)の原理 102回問199の4

 

 

★ 他サイトさんの解説リンク
99回問202,203(e-RECさん)

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