93回薬剤師国家試験問34 イムノアッセイ
93回薬剤師国家試験 問34
イムノアッセイに関する記述のうち、正しいものはどれか。
a 特異性の高い抗体は、類似構造を持つ物質との交差反応性が大きい。
b 抗体と抗原の親和定数が大きいと、高感度な測定が可能である。
c サンドイッチ法は、複数の抗原決定基をもつ抗原の定量に用いられる。
d 非競合法では、B/F分離 (抗体に結合した抗原 (B) と非結合の抗原 (F) とを分離すること) を行う必要がない。
e 競合法では、標識シグナルの強度は抗原量の対数に反比例する。
93回薬剤師国家試験 問34 解答解説
◆ aについて
a × 特異性の高い抗体は、類似構造を持つ物質との交差反応性が大きい。
→ 〇 特異性の高い抗体は、類似構造を持つ物質との交差反応性が小さい。
詳細は下記のリンク先を参照
抗体の特異性と交差反応性 93回問34
◆ bについて
b 〇 抗体と抗原の親和定数が大きいと、高感度な測定が可能である。
◆ cについて
c 〇 サンドイッチ法は、複数の抗原決定基をもつ抗原の定量に用いられる。
関連問題
サンドイッチイムノアッセイは高分子化合物の定量に適している 96回問34d
◆ dについて
d × 非競合法では、B/F分離 (抗体に結合した抗原 (B) と非結合の抗原 (F) とを分離すること) を行う必要がない。
競合法・非競合法のいずれにも、B/F分離を行う必要のある方法(不均一系)が存在する。
関連問題
イムノアッセイ B/F分離を行う方法と行わない方法 96回問34c
◆ eについて
e × 競合法では、標識シグナルの強度は抗原量の対数に反比例する。
イムノアッセイの競合法では、測定対象物質となる目的抗原の存在量が多くなるほど、
標識シグナル強度が減少する用量依存曲線(右下がりのシグモイド曲線)が得られるが、
標識シグナルの強度が抗原量の対数に反比例するわけではない。
詳細は下記のリンク先を参照
イムノアッセイの競合法の原理 93回問34e