べクロメタゾンプロピオン酸エステルの鼻腔内投与製剤 92回薬剤師国家試験問178の1
92回薬剤師国家試験 問178の1
DDS製剤に関する記述の正誤を判定してみよう。
1 べクロメタゾンプロピオン酸エステルの鼻腔内投与製剤は、薬物の全身循環への吸収を目的としたものである。
92回薬剤師国家試験 問178の1 解答解説
1 × べクロメタゾンプロピオン酸エステルの鼻腔内投与製剤は、薬物の全身循環への吸収を目的としたものである。
ステロイド点鼻薬は、鼻粘膜に局所的に作用し、鼻炎を治療することを目的としたものである。
一方、薬物の全身循環への吸収を目的とした点鼻薬もある。
鼻粘膜から全身吸収された場合は肝臓での初回通過効果を受けないこと,経口投与ではバイオアベイラビリティが低い薬物の投与経路となり得ること等の理由から、薬物の全身循環への送達に点鼻が選択されることがある。
薬物の全身循環への送達を目的とした点鼻薬として、以下のものが挙げられる。
・デスモプレシン点鼻:中枢性尿崩症治療薬
・ブセレリン点鼻(スプレキュア点鼻液):Gn-RH誘導体の点鼻薬
・ナファレリン点鼻:Gn-RH誘導体の点鼻薬
・グルカゴン点鼻(バクスミー点鼻粉末):低血糖治療薬
・スマトリプタン点鼻(イミグラン点鼻):片頭痛治療薬