カンフルとジニトロフェニルヒドラジン 104回薬剤師国家試験問103
第104回薬剤師国家試験 問103
d-カンフルとその確認試験に用いられる2,4-ジニトロフェニルヒドラジンとの反応に関する記述の正誤を判定してみよう。
1 脱水縮合反応である。
2 反応の進行に伴って窒素が発生する。
3 生成する有機化合物の一般名はオキシムである。
4 生成する有機化合物はオレフィン構造を持つ。
5 生成する有機化合物はベンゼン環を含む共役系を持ち、橙赤色を示す。
第104回薬剤師国家試験 問103 解答解説
アルデヒド・ケトンに対し、
求核試薬としてヒドラジン(−NH−NH2)を反応させると、
求核付加の後、脱水が起こってヒドラゾン(−C=N−NH−)が生成する。
詳細は下記のリンク先を参照
アルデヒド,ケトンとヒドラジンでヒドラゾン 92回問9e
本問の反応は下記の通り。
選択肢の正誤は下記の通り。
◆ 1,2,3,5について
1 ○ 脱水縮合反応である。
2 × 反応の進行に伴って窒素が発生する。
→ 〇 反応の進行に伴って水(H2O)が発生する。
3 × 生成する有機化合物の一般名はオキシムである。
→ 〇 生成する有機化合物の一般名はヒドラゾンである。
5 ○ 生成する有機化合物はベンゼン環を含む共役系を持ち、橙赤色を示す。
アルデヒド・ケトンに対し、
酸触媒下で求核試薬としてヒドロキシルアミン(−NH−OH)を反応させると、
求核付加の後、脱水が起こってオキシム(−C=N−OH)が生成する。
詳細は下記のリンク先を参照
アルデヒド・ケトンとヒドロキシルアミンでオキシム生成 92回問9c
◆ 4について
4 × 生成する有機化合物はオレフィン構造(アルケン,C=C)を持つ。
→ 〇 生成する有機化合物はイミン構造(C=N)を持つ。
アルデヒド・ケトンに対し、酸触媒下で求核試薬として一級アミンを反応させると、求核付加の後、脱水が起こってイミンが生成する。
アルデヒド・ケトンに対し、酸触媒下で求核試薬として二級アミンを反応させると、求核付加の後、脱水が起こってエナミン(アルケン+アミン)が生成する。
★他サイトさんの解説へのリンク
第104回問103(e-RECさん)