アルデヒドの還元性と確認試験 フェーリング反応,銀鏡反応 85回薬剤師国家試験問5a
第85回薬剤師国家試験 問5a
アルデヒドとケトンの化学反応性に関する次の記述の正誤を判定してみよう。
a アルデヒドは還元性があるので、次の化学変化を引き起こす。
(イ) Cu2+ → Cu+
(ロ)Ag+ → Ag
第85回薬剤師国家試験 問5a 解答解説
a ○ アルデヒドは還元性があるので、次の化学変化を引き起こす。
(イ) Cu2+ → Cu+
(ロ)Ag+ → Ag
アルデヒドには還元性がある。一方、一般にケトンには還元性がない(α−ヒドロキシケトンなど還元性をもつものも一部ある)。アルデヒドの還元性は、試料中のアルデヒドの確認試験に利用される。
◆ (イ)について
(イ) Cu2+ → Cu+
(イ)は銅(U)イオンの還元である。アルデヒドが銅(U)イオンを還元する反応を応用したアルデヒドの検出方法として、フェーリング反応がある。アルデヒドを含む試料にフェーリング液を加えると、銅(U)イオンが還元されて赤色の酸化銅(T)を生成する。
◆ (ロ)について
(ロ)Ag+ → Ag
(ロ)は銀(T)イオンの還元である。アルデヒドが銀(T)イオンを還元する反応を利用したアルデヒドの検出方法として、銀鏡反応がある。アルデヒドを含む試料に硝酸銀・アンモニア試薬を加えると、アルデヒドが銀(T)イオンを還元して銀が析出し、銀鏡が出来る。