準(擬)粘性流動のレオグラム 92回薬剤師国家試験問17c

92回薬剤師国家試験 問17c
粘性に関する記述の正誤を判定してみよう。

 

c 準粘性流動では、ずり応力が増加すると粘度が減少する。

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92回薬剤師国家試験 問17c 解答解説

 

c 〇 準粘性流動では、ずり応力が増加すると粘度が減少する。

 

準(擬)粘性流動とは、下の図で示す通り、
レオグラムが原点を通り、かつ、下に凸の曲線となる流動である。
これは、せん断応力(ずり応力)の増加とともに粘性が低下し、流動しやすくなることを示す。

 

準(擬)粘性流動のグラフと粘度 薬学92回問17c

 

準(擬)粘性流動では、
せん断応力が大きくなるにつれ、鎖状高分子が流れの方向に沿って並ぶようになり、
これにより流体の抵抗が減少し、粘性が低下する。

 

準(擬)粘性流動を示す流体として、
アルギン酸ナトリウム,メチルセルロース,カルメロース,トラガント等の鎖状高分子の1%水溶液が挙げられる。

 

なお、鎖状高分子は濃度によって異なるレオグラムを示し、
鎖状高分子の2〜3%水溶液は準(擬)塑性流動を示す。
準(擬)塑性流動の詳細は下記のリンク先を参照
準(擬)塑性流動のレオグラム

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