108回薬剤師国家試験問119 グルコースとヘモグロビンAのβ鎖N末端のアミノ基との反応

108回薬剤師国家試験 問119
糖化反応は生体内や食品中で起こる普遍的な反応である。糖尿病の診断に用いられ、血糖コントロールの状態を把握するマーカーである糖化ヘモグロビン(HbA1c)の生成にも、この反応が関わっている。
グルコースはヘモグロビンAのβ鎖N末端のアミノ基と反応し、化合物アを与えたのち、HbA1cとなる。化合物アの構造として最も適切なのはどれか。1つ選びなさい。

 

108回薬剤師国家試験問119 グルコースとヘモグロビンAのβ鎖N末端のアミノ基との反応

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108回薬剤師国家試験 問119 解答解説

 

正解は4である。

 

108回薬剤師国家試験問119 グルコースとヘモグロビンAのβ鎖N末端のアミノ基との反応

 

アルデヒド・ケトンに対し、求核試薬としてアンモニアまたは1級アミンを反応させると、求核付加反応の後、脱水が起こってイミンが生成する。
関連問題
アルデヒド,ケトンと1級・2級アミンの反応機構 89回問10d

 

本問の反応では、
グルコースのアルデヒドに対して、求核剤としてヘモグロビンAのβ鎖の1級アミンが反応し、
求核付加反応の後、脱水が起こってイミンが生成する。

 

108回薬剤師国家試験問119 グルコースとヘモグロビンAのβ鎖N末端のアミノ基との反応

 

よって、化合物アの構造は選択肢4のものだと考えられる。

 

108回薬剤師国家試験問119 グルコースとヘモグロビンAのβ鎖N末端のアミノ基との反応

 

その後、転位反応が起こってケトアミンとなり、HbA1cが生成する。

 

 

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108回問119(e-RECさん)

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