図で示される経口徐放カプセルの型 110回薬剤師国家試験問53
110回薬剤師国家試験 問53
下の模式図で示される経口徐放カプセルの型はどれか。
1つ選びなさい。
110回薬剤師国家試験 問53 解答解説
設問の模式図で示される経口徐放カプセルの型は、
選択肢1のスパンスル型である。
図のように、
速放出性顆粒と種々の徐放出性顆粒を混合してカプセルに充てんした製剤を、
スパンスル型カプセルという。
一般に、徐放性製剤は血中濃度の立ち上がりが緩やかで、
作用発現開始まで時間がかかる。
スパンスル型カプセルでは、
速放出性顆粒からの薬物放出で速やかに薬効が得られ、
徐放出性顆粒からの薬物放出で長時間薬効が持続する。
選択肢2のロンタブとは、
速放性の外殻層と徐放性の内殻錠からなる錠剤である。
選択肢3のグラデュメット型とは、水に不溶性の多孔性プラスチック格子の間隙に主薬を分散させた錠剤であり、消化液が格子間隙に浸入すると、主薬が溶解、拡散し、徐々に放出される徐放性製剤である。
選択肢4のスパスタブとは、速放性顆粒と徐放性顆粒を混合し、
打錠した錠剤である。
選択肢5のレジネート型とは、薬物をイオン交換樹脂に吸着させ、消化管内のイオンとの交換反応により薬物を徐放させる製剤である。