89回薬剤師国家試験問17 水溶液中での分子間相互作用
第89回薬剤師国家試験 問17
水溶液中での分子間相互作用に関する記述の正誤について、正しいものはどれか。
a 疎水性相互作用は、疎水性分子(又は疎水性基)間会合により、それを取りまく水構造が崩壊する結果、エントロピーが増大することに起因する。
b 水中におけるイオン間の相互作用は、アルコールなどを添加して溶媒の誘電率が減少すると減少する。
c 電荷移動による分子間相互作用は、電子を放出しやすい分子と電子を受け取りやすい分子との間で起こり、会合によってそれぞれの分子自体にはない新しい吸収帯が出現することを特徴とする。
※ dは廃問になったので省略しています。
第89回薬剤師国家試験 問17 解答解説
◆ aについて
a 〇 疎水性相互作用は、疎水性分子(又は疎水性基)間会合により、それを取りまく水構造が崩壊する結果、エントロピーが増大することに起因する。
詳細は下記のリンク先を参照
疎水性相互作用 水構造の崩壊とエントロピーの増大 第89回問17a
◆ bについて
b 水中におけるイオン間の相互作用は、アルコールなどを添加して溶媒の誘電率が減少すると減少する。
→ 〇 水中におけるイオン間の相互作用は、アルコールなどを添加して溶媒の誘電率が減少すると大きくなる。
詳細は下記のリンク先を参照
イオン間相互作用と媒質の誘電率 101回問94の4
◆ cについて
c 〇 電荷移動による分子間相互作用は、電子を放出しやすい分子と電子を受け取りやすい分子との間で起こり、会合によってそれぞれの分子自体にはない新しい吸収帯が出現することを特徴とする。
詳細は下記のリンク先を参照
電荷移動による分子間相互作用 89回問17c