イオン間相互作用と媒質の誘電率 101回薬剤師国家試験問94の4
第101回薬剤師国家試験 問94の4
次の水溶液中での分子間相互作用に関する記述の正誤を判定してみよう。
水中における電解質のイオン間相互作用は、アルコールなどを添加して溶媒の誘電率が低下すると減少する。
101回薬剤師国家試験 問94の4 解答解説
× 水中における電解質のイオン間相互作用は、アルコールなどを添加して溶媒の誘電率が低下すると減少する。
→ 〇 水中における電解質のイオン間相互作用は、アルコールなどを添加して溶媒の誘電率が低下すると大きくなる。
陽イオンと陰イオンはクーロン力(F)という引力で結合している。
誘電率εの媒質中において2つの電荷QとQ´が距離r 離れているとき、この2つの電荷間に働くクーロン力(F)は次式で表される。
式より、溶媒の誘電率εが大きいほどクーロン力は小さくなり、溶媒の誘電率εが小さいほどクーロン力は大きくなることがわかる。
よって、誘電率εの大きい水に相対的に誘電率の小さいアルコールを混ぜて溶媒の誘電率を小さくすると、クーロン力は大きくなる。
★参考外部サイトリンク
誘電率とは?ざっくり解説(化学ネットワークさん)