85回薬剤師国家試験問9 モルあたりの体積が水よりも氷で大となる要因

第85回薬剤師国家試験 問9
次の記述の正誤を判定してみよう。

 

a H2O 1モルあたりの体積が水よりも氷で大となるのは、H2O分子間の水素結合の度合いが違うためである。

 

b 気相中のエタン分子間には疎水性相互作用がみられる。

 

c ファンデルワールス力は、コロイド粒子間や粉体粒子間にも作用している。

 

d 薬物がたん白質に結合する原因の1つとして、静電的相互作用があげられる。

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第85回薬剤師国家試験 問9 解答解説

 

◆ aについて
a 〇 H2O 1モルあたりの体積が水よりも氷で大となるのは、H2O分子間の水素結合の度合いが違うためである。

 

低温で形成される氷は低温であることから水分子の熱運動が小さいため水分子同士が水素結合を形成しやすく、その結果、氷では隙間の大きい結晶構造が作られる。
一方、固体の水である氷の時より温度が高い時の液体の水は、水分子の熱運動が大きいため、氷の時より水分子同士の水素結合の形成度合いが小さく、氷の時のような隙間の大きい分子の配列をしない。
よって、1モル当たり(単位物質量当たり)の体積では氷の方が液体の水よりも大きい。
なお、密度は液体の水の方が氷よりも大きいので、氷は水に浮くことになる。

 

★参考外部サイトリンク
水素結合と水の性質(私立・国公立大学医学部に入ろう!ドットコムさん)

 

 

◆ bについて
b × 気相中のエタン分子間には疎水性相互作用がみられる。

 

疎水性相互作用は水中においてのみ働く相互作用であるので、
気相中ではみられない。

 

★参考外部リンク
疎水性相互作用と電荷移動錯体(薬学生のノートまとめさん)

 

 

◆ cについて
c 〇 ファンデルワールス力は、コロイド粒子間や粉体粒子間にも作用している。

 

ファンデルワールス力・水素結合・疎水性相互作用(YAKUSAJI NET さん)

 

 

◆ dについて
d 〇 薬物がたん白質に結合する原因の1つとして、静電的相互作用があげられる。

 

静止している電荷が作る電場を静電場と呼び、静電場における点電荷間の相互作用を静電的相互作用という。
静電的相互作用として、イオン−イオン間相互作用(イオン結合)、イオン−双極子間相互作用、双極子‐双極子間相互作用などがある。静電的相互作用という言葉の意味について、文章によってはイオンがかかわる相互作用のみまたは、イオン結合のみを指すことがある。

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