静電的相互作用によるポテンシャルエネルギーは距離に反比例する 100回薬剤師国家試験問91の2
第100回薬剤師国家試験 問91の2
次の分子間相互作用に関する記述の正誤を判定してみよう。
2 静電的相互作用によるポテンシャルエネルギーは、距離の2乗に反比例する。
100回薬剤師国家試験 問91の2 解答解説
2 × 静電的相互作用によるポテンシャルエネルギーは、距離の2乗に反比例する。
→ 〇 静電的相互作用(イオン結合)によるポテンシャルエネルギーは、距離に反比例する。
静止している電荷が作る電場を静電場と呼び、静電場における点電荷間の相互作用を静電的相互作用という。
静電的相互作用として、イオン−イオン間相互作用(イオン結合)、イオン−双極子間相互作用、双極子‐双極子間相互作用などがある。
薬剤師国家試験における静電的相互作用は、特にことわりがなければイオン結合を指すと考えられる。
◆ 静電的相互作用(イオン結合)のクーロン力は、イオン間距離の2乗と媒体の誘電率に反比例する
イオン結合における陽イオンと陰イオンの間の引力はクーロン力(F)である。
クーロン力(F)と電荷間距離rとの関係について
誘電率εの媒質中において2つの電荷QとQ´が距離r 離れているとき、この2つの電荷間に働くクーロン力(F)は次式で表される。
上の式より、クーロン力は電荷間距離rの2乗と媒体の誘電率εに反比例することがわかる。
◆ 静電的相互作用(イオン結合)のクーロンポテンシャルエネルギーは、イオン間距離と媒体の誘電率に反比例する
静電的相互作用(イオン結合)のポテンシャルエネルギーは、クーロンポテンシャルエネルギーと呼ばれる。
静電的相互作用(イオン結合)のクーロンポテンシャルエネルギー(E)の式は、下記の通り。
上の式より、静電的相互作用(イオン結合)のクーロンポテンシャルエネルギーは、
イオン間距離rと媒体の誘電率εに反比例することがわかる。
★参考外部サイトリンク
分子間相互作用(yakugaku labさん)