同圧下で沸点が最も高いのはどれか 109回薬剤師国家試験問6
109回薬剤師国家試験 問6
同圧下で沸点が最も高いのはどれか。1つ選びなさい。
109回薬剤師国家試験 問6 解答解説
同圧下で沸点が最も高いのは、
選択肢2のCH3CH2CH2CH2CH3である。
分子間相互作用による引力が強いほど、沸点や融点は高くなる。
アルカンのような無極性分子間においても、分散力というファンデルワールス引力が働く。
分子間相互作用は、分子同士の接触面積が広いほど大きくなる。
よって、アルカンの炭素数が増えるほど、沸点や融点は高くなる。
さらに、分子の形状と分子間相互作用について、
構造が直鎖状の場合、分子同士が重なり合いやすく接触面積が大きいので、分子間のファンデルワールス力が相対的に強くなる。
一方、構造が枝分かれする場合、分子同士が重なりにくく接触面積が小さいので、分子間のファンデルワールス力が相対的に弱くなる。
したがって、同じ炭素数のアルカンでは、
直鎖状のアルカンの沸点・融点が最も高く、
枝分かれが多くなるほど沸点・融点は低くなる。
以上より、最も沸点が高いのは、
炭素数が5で直鎖状のCH3CH2CH2CH2CH3だと考えられる。
関連問題
・分散力とは 105回問98の1
・n-ヘキサンの沸点がメタンの沸点よりも高い理由 103回問91の3
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109回問6（e-RECさん）