分子間相互作用に関する記述のうち、正しいのはどれか 100回薬剤師国家試験問91
第100回薬剤師国家試験 問91
分子間相互作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選びなさい。
1 酸素原子の電気陰性度は硫黄原子より大きいため、分子間に働く水素結合はH2Oの方がH2Sよりも強い。
2 静電的相互作用によるポテンシャルエネルギーは、距離の2乗に反比例する。
3 分散力は、ロンドン力とも呼ばれ、そのポテンシャルエネルギーは距離の4乗に反比例する。
4 ファンデルワールス相互作用は、分子間の距離により引力として働く場合と斥力として働く場合がある。
5 疎水性相互作用はファンデルワールス相互作用により説明される。
100回薬剤師国家試験 問91 解答解説
◆ 1について
1 〇 酸素原子の電気陰性度は硫黄原子より大きいため、分子間に働く水素結合はH2Oの方がH2Sよりも強い。
詳細は下記のリンク先を参照
100回問91の1
◆ 2について
2 × 静電的相互作用によるポテンシャルエネルギーは、距離の2乗に反比例する。
→ 〇 静電的相互作用(イオン結合)によるポテンシャルエネルギーは、距離に反比例する。
詳細は下記のリンク先を参照
100回問91の2
◆ 3について
3 × 分散力は、ロンドン力とも呼ばれ、そのポテンシャルエネルギーは距離の4乗に反比例する。
→ 〇 分散力は、ロンドン力とも呼ばれ、そのポテンシャルエネルギーは距離の6乗に反比例する。
分散力とは、ロンドン力とも呼ばれ、分子内電子雲の瞬間的なゆらぎが基で生じる、瞬間双極子−誘起双極子相互作用であり、
ファンデルワール相互作用の引力に分類される。
分散力の詳細は下記のリンク先を参照
分散力とは 105回験問98の1
分散力のポテンシャルエネルギーは、
他のファンデルワールス引力と同様に、双極子間の距離の6乗に反比例する。
関連項目のリンク
・ファンデルワールス力のポテンシャルエネルギーと分子間距離の関係 91回問16c
◆ 4について
4 〇 ファンデルワールス相互作用は、分子間の距離により引力として働く場合と斥力として働く場合がある。
詳細は下記のリンク先を参照
100回問91の4
◆ 5について
5 × 疎水性相互作用はファンデルワールス相互作用により説明される。
詳細は下記のリンク先を参照
100回問91の5