水の相平衡図 90回薬剤師国家試験問18
90回薬剤師国家試験 問18
水の相平衡図(模式図)に関する記述の正誤について、正しいものはどれか。
a TA、TB及びTC曲線はそれぞれ蒸発曲線、昇華曲線、融解曲線を示し、いずれの線上でも両相の化学ポテンシャルは等しい。
b T点は三重点とよばれ、その自由度は1である。
c TA、TB曲線における圧力Pと温度Tの関係はlogP = a−b / T (a、bは定数)で近似できる。
d 水と平衡状態にある氷に圧力をかけると融解する。
e TC曲線が負の勾配を示すことと氷が水に浮くこととは関係がある。
90回薬剤師国家試験 問18 解答解説
◆ aについて
a 〇 TA、TB及びTC曲線はそれぞれ蒸発曲線、昇華曲線、融解曲線を示し、いずれの線上でも両相の化学ポテンシャルは等しい。
蒸発の気−液平衡,
昇華の気−固平衡,
融解の液−固平衡では、
二相の化学ポテンシャルは等しい。
よって、
蒸発曲線TA、昇華曲線TB、融解曲線TCのいずれの線上でも、
平衡状態にある二相の化学ポテンシャルは等しい。
◆ bについて
b × T点は三重点とよばれ、その自由度は1である。
→ 〇 T点は三重点とよばれ、その自由度は0である。
詳細は下記のリンク先を参照
三重点の自由度は 90回問18b
◆ cについて
c 〇 TA、TB曲線における圧力Pと温度Tの関係はlogP = a−b / T (a、bは定数)で近似できる。
詳細は下記のリンク先を参照
蒸発と昇華の温度と圧力の関係式 90回問18c
◆ d,eについて
d 〇 水と平衡状態にある氷に圧力をかけると融解する。
e 〇 TC曲線が負の勾配を示すことと氷が水に浮くこととは関係がある。
詳細は下記のリンク先を参照
融解曲線が負の勾配を示すことと氷が水に浮くこととの関係 90回問18de