相転移に伴うエンタルピー変化と相転移温度から、相転移に伴うエントロピー変化を求めることができる。 98回薬剤師国家試験問93の4
98回薬剤師国家試験 問93の4
相転移に関する次の記述の正誤を判定してみよう。
4 相転移に伴うエンタルピー変化と相転移温度から、相転移に伴うエントロピー変化を求めることができる。
98回薬剤師国家試験 問93の4 解答解説
4 〇 相転移に伴うエンタルピー変化と相転移温度から、相転移に伴うエントロピー変化を求めることができる。
エントロピー(S)は、その変化量（⊿S）が次の式で定義される。
転移点（融点・沸点）では、
温度・圧力一定で、
可逆的に系に熱が出入りしている状態であり、
先ほどの①式が成り立つ状態である。
よって、
相転移に伴うエントロピー変化（転移エントロピー：⊿S 転移）は、
次の②式で表される。
仕事が体積変化に伴う仕事（膨張・圧縮）に限られる場合、
定圧条件下で系に出入りする熱(q p)はエンタルピー変化(⊿H)に等しい。
よって、
転移エントロピーについて次の③式が成り立つ。
したがって、
相転移に伴うエントロピー変化(⊿S転移)は、
相転移に伴うエンタルピー変化(⊿H転移)と相転移温度（T転移）から求めることができる。