二酸化炭素の状態図 92回薬剤師国家試験問18

92回薬剤師国家試験 問18
二酸化炭素の状態図に関する記述の正誤について、正しいものはどれか。

 

二酸化炭素の状態図 92回薬剤師国家試験問18

 

a 曲線ATは融解曲線で、曲線BTは昇華曲線である。
b 点Tでは、固相、液相、気相が共存し、自由度は0である。
c 臨界点C以上の圧力及び温度の状態では超臨界流体として存在する。
d 液相と固相が平衡状態にある系に圧力をかけると融解する。

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92回薬剤師国家試験 問18 解答解説

 

◆ aについて
a 〇 曲線ATは融解曲線で、曲線BTは昇華曲線である。

 

曲線ATは固相と液相の平衡を表す融解曲線、
曲線BTは固相と気相の平衡を表す昇華曲線、
曲線CTは液相と固相の平衡を表す蒸気圧曲線(蒸発曲線)である。

 

二酸化炭素の状態図 92回薬剤師国家試験問18

 

また、
融解曲線,昇華曲線,蒸気圧曲線のいずれの線上においても、
平衡状態にある二相の化学ポテンシャルは等しいことを押さえておこう。

 

 

◆ bについて
b 〇 点Tでは、固相、液相、気相が共存し、自由度は0である。

 

詳細は下記のリンク先を参照
二酸化炭素の状態図と自由度 92回問18b

 

 

◆ cについて
c 〇 臨界点C以上の圧力及び温度の状態では超臨界流体として存在する。

 

二酸化炭素の状態図 92回薬剤師国家試験問18

 

蒸気圧曲線の端のC点は臨界点と呼ばれ、
臨界点の温度を臨界温度,圧力を臨界圧力と呼び、
これらの値は物質に固有な値であり、臨界定数と呼ばれる。

 

臨界点以上の圧力及び温度になると、
物質は液体でも気体でもない超臨界流体として存在する。

 

 

◆ dについて
d × 液相と固相が平衡状態にある系に圧力をかけると融解する。
→ 〇 液相と固相が平衡状態にある系に圧力をかけると凝固する。

 

二酸化炭素の状態図 92回薬剤師国家試験問18

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