キャピラリー電気泳動に関する次の記述のうち、正しいのはどれか 100回薬剤師国家試験問98

100回薬剤師国家試験 問98
キャピラリー電気泳動に関する次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選びなさい。

 

1 中性の電解質溶液を満たしたフューズドシリカ製キャピラリーの内壁は、シラノール基の解離により正電荷を帯びる。
2 フューズドシリカ製キャピラリーと中性の緩衝液を用いて電気泳動を行うと、陰イオン性物質は中性物質よりも速く泳動される。
3 ミセル動電クロマトグラフィーでは、泳動液にイオン性界面活性剤を添加することで、中性物質の分離が達成される。
4 キャピラリーゾーン電気泳動では、泳動液のpH が高いほど、中性試料成分の泳動速度が遅くなる。
5 キャピラリーゲル電気泳動でDNAを分離すると、サイズの小さなものから順に検出される。

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100回薬剤師国家試験 問98 解答解説

 

キャピラリー電気泳動の概要は下記のリンク先を参照
キャピラリー電気泳動とは(大塚電子株式会社さん)

 

 

◆ 1,4について
1 × 中性の電解質溶液を満たしたフューズドシリカ製キャピラリーの内壁は、シラノール基の解離により正電荷を帯びる。
→ 〇 中性の電解質溶液を満たしたフューズドシリカ製キャピラリーの内壁は、シラノール基の解離により負電荷を帯びる。

 

4 × キャピラリーゾーン電気泳動では、泳動液のpH が高いほど、中性試料成分の泳動速度が遅くなる。
→ 〇 キャピラリーゾーン電気泳動では、泳動液のpH が高いほど、中性試料成分の泳動速度が速くなる。

 

詳細は下記のリンク先を参照
電気浸透流の原理 pH変化と泳動速度 100回問98の1,4

 

 

◆ 2について
2 × フューズドシリカ製キャピラリーと中性の緩衝液を用いて電気泳動を行うと、陰イオン性物質は中性物質よりも速く泳動される。
→ 〇 フューズドシリカ製キャピラリーと中性の緩衝液を用いて電気泳動を行うと、陰イオン性物質は中性物質よりも遅く泳動される。

 

詳細は下記のリンク先を参照
電気浸透流の中での陰イオンと中性物質の泳動速度 100回問98の2

 

 

◆ 3について
3 〇 ミセル動電クロマトグラフィーでは、泳動液にイオン性界面活性剤を添加することで、中性物質の分離が達成される。

 

詳細は下記のリンク先を参照
ミセル動電クロマトグラフィーの原理 100回問98の3

 

 

◆ 5について
5 〇 キャピラリーゲル電気泳動でDNAを分離すると、サイズの小さなものから順に検出される。

 

詳細は下記のリンク先を参照
キャピラリーゲル電気泳動の原理 107回問100の3

 

 

★ 他サイトさんの解説のリンク
100回問98(e-RECさん)

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