88回薬剤師国家試験問29 電気泳動法

88回薬剤師国家試験 問29
電気泳動法に関する記述のうち、正しいものはどれか。

 

a イオンの泳動速度は、温度に依存しない。
b pHが同じなら、イオンの泳動速度は緩衝剤の影響を受けない。
c ゲル電気泳動は、分子量の小さい薬物や生体成分の分離には使用できない。
d ゾーン電気泳動の担体には、ろ紙、薄層などが用いられる。
e pH 2.0のギ酸緩衝液中では、アラニンは負極に泳動される。

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88回薬剤師国家試験 問29 解答解説

 

◆ aについて
a × イオンの泳動速度は、温度に依存しない。

 

温度などの条件が変化すれば、電気泳動移動速度の値は変化する。

 

関連問題
電気泳動移動度 90回問29の1

 

 

◆ bについて
b × pHが同じなら、イオンの泳動速度は緩衝剤の影響を受けない。

 

例えば、泳動液に含まれる成分によって泳動液のイオン強度が変化すると、
同一pHでもイオンの移動順序が変わる可能性はある。

 

 

◆ cについて
c × ゲル電気泳動は、分子量の小さい薬物や生体成分の分離には使用できない。
→ 〇 ゲル電気泳動は、分子量の小さい薬物や生体成分の分離に使用できる。

 

ゲル電気泳動は、
ゲルの分子ふるい効果を利用し、分子量に応じて物質を分離することができる。

 

 

◆ dについて
d 〇 ゾーン電気泳動の担体には、ろ紙、薄層などが用いられる。

 

 

◆ eについて
e 〇 pH 2.0のギ酸緩衝液中では、アラニンは負極に泳動される。

 

詳細は下記のリンク先を参照
アラニンの電気泳動 88回問29e

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