電気浸透流が発生する溶液のpHと流れの方向 96回薬剤師国家試験問28b

96回薬剤師国家試験 問28b
フューズドシリカを用いたキャピラリー電気泳動法(CE)に関する記述の正誤を判定してみよう。

 

b pH4以下の酸性溶液中では、陰極から陽極に向かう電気浸透流が発生する。

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96回薬剤師国家試験 問28b 解答解説

 

b × pH4以下の酸性溶液中では、陰極から陽極に向かう電気浸透流が発生する。
→ 〇 pH4以上の溶液中では、陽極から陰極に向かう電気浸透流が発生する。

 

フューズドシリカを用いたキャピラリーの内壁にはシラノール基(Si−OH)が存在している。
シラノール基は弱酸性の官能基であり、溶液のpHが3〜4以上でプロトンを解離して陰イオン(Si−O-)になりやすくなり、そこへ陽イオンが集まって電気二重層を形成し、
集まった陽イオンが陽極から陰極へ向かう流れで電気浸透流が発生する。

 

詳細は下記のリンク先を参照
電気浸透流の原理 pH変化と泳動速度 100回問98の1,4

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