92回薬剤師国家試験問27 キャピラリー電気泳動法

92回薬剤師国家試験 問27
キャピラリー電気泳動法に関する記述のうち、正しいものはどれか。

 

a 電気的に中性な物質の相互の分離は不可能である。
b タンパク質や核酸などの生体高分子の分離に用いられる。
c 検出器として紫外可視吸光光度計や蛍光光度計が用いられる。
d pH 7の電解質溶液を満たしたフューズドシリカ(fused silica)製の毛細管を用いて泳動を行う場合、毛細管内部の溶液は陰極から陽極に向かって移動する。

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92回薬剤師国家試験 問27 解答解説

 

キャピラリー電気泳動の概要は下記のリンク先を参照
キャピラリー電気泳動とは(大塚電子株式会社さん)

 

 

◆ aについて
a × 電気的に中性な物質の相互の分離は不可能である。

 

ミセル動電クロマトグラフィーでは、イオン性物質のみならず電気的に中性な物質の相互分離も可能である。

 

詳細は下記のリンク先を参照
ミセル動電クロマトグラフィーの原理 100回問98の3

 

 

◆ bについて
b 〇 キャピラリー電気泳動法はタンパク質や核酸などの生体高分子の分離に用いられる。

 

キャピラリー電気泳動法は、低分子から高分子まで幅広く物質の分離に用いられる。

 

 

◆ cについて
c 〇 検出器として紫外可視吸光光度計や蛍光光度計が用いられる。

 

キャピラリー電気泳動法の検出器として、
紫外可視吸光光度計,蛍光光度計,電気伝導型検出器などが用いられる。

 

 

◆ dについて
d × pH 7の電解質溶液を満たしたフューズドシリカ(fused silica)製の毛細管を用いて泳動を行う場合、毛細管内部の溶液は陰極から陽極に向かって移動する。

 

pH7の溶液を満たしたフューズドシリカ製(溶融シリカ製)のキャピラリーを用いて電気泳動を行うと、
電気浸透流が発生し、溶液は陽極から陰極に向かって移動する。

 

詳細は下記のリンク先を参照
電気浸透流の原理 pH変化と泳動速度 100回問98の1,4

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