ペプチドトランスポーターPEPT1による輸送の駆動力 103回薬剤師国家試験問166の3

103回薬剤師国家試験 問166の3
トランスポーターを介した薬物輸送に関する記述の正誤を判定してみよう。

 

3 ペプチドトランスポーターPEPT1によるセファレキシン輸送の駆動力は、プロトン濃度勾配である。

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103回薬剤師国家試験 問166の3 解答解説

 

3 〇 ペプチドトランスポーターPEPT1によるセファレキシン輸送の駆動力は、プロトン濃度勾配である。

 

ペプチドトランスポーターPEPT1は、H+/ペプチド共輸送体であり、二次性能動輸送の担体である。
PEPT1は、一次性能動輸送によって生じたプロトンの濃度勾配を駆動力とし、プロトンとジ・トリペプチドを共輸送するので、二次性能動輸送担体に分類される。
PEPT1はオリゴペプチドの他、β-ラムタム系抗生物質,アンギオテンシン変換酵素阻害薬,バラシクロビルなど構造がオリゴペプチドに類似した薬物の吸収にも関与すると考えられている。

 

二次性能動輸送は、ATPの加水分解エネルギーを直接利用する一次性能動輸送によって生じたイオンの勾配を駆動力とする。
よって、二次性能動輸送はATPの加水分解エネルギーを間接的に利用するともいえる。

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