イヌリンの血漿中濃度と腎クリアランスとの関係 105回薬剤師国家試験問45
105回薬剤師国家試験 問45
図の1〜5のうち、イヌリンの血漿中濃度と腎クリアランスとの関係を示すのはどれか。1つ選びなさい。
105回薬剤師国家試験 問45 解答解説
設問の図において、
イヌリンの血漿中濃度と腎クリアランスとの関係を示すのは、
3の線分である。
薬物の腎クリアランスとは、
腎臓で単位時間当たりに処理される薬物を含む血漿量であり、
腎臓で単位時間当たりに消失する薬物量を血漿量で表したものである。
イヌリンは、血漿タンパク質と結合しないことから糸球体で自由にろ過され、
糸球体ろ過のみで消失し、尿細管分泌も尿細管再吸収も受けない。
このことから、イヌリンの腎クリアランスは、
糸球体ろ過速度(GFR)とほぼ等しくなる。
したがって、イヌリンの腎クリアランスは、
血漿中濃度によらず一定となるため、図の3の線分が正解となる。
下の図は、
イヌリンの血漿中濃度に対する尿中排泄速度と腎クリアランスの関係を示すグラフである。
なお、イヌリンの腎クリアランスは、
糸球体ろ過速度と等しくなることから、
イヌリンの注射液(イヌリード注)は、腎機能検査薬として用いられている。
関連問題
・糸球体ろ過速度に対する腎クリアランスの比がほぼ1に等しい物質 103回問46
・イヌリンの血漿中濃度と尿中排泄速度との関係 107回問46
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