フォークトモデルのひずみとクリープ 108回薬剤師国家試験問176の2
108回薬剤師国家試験 問176の2
粘弾性のモデルに関する記述の正誤を判定してみよう。
2 フォークトモデル全体に一定の応力を瞬時にかけてそれを保つとき、モデル全体のひずみは直線的に増加する。
108回薬剤師国家試験 問176の2 解答解説
2 × フォークトモデル全体に一定の応力を瞬時にかけてそれを保つとき、モデル全体のひずみは直線的に増加する。
フォークト(Voigt)モデルとは、弾性体モデルのスプリングと粘性体モデルのダッシュポットを並列に組み合わせた粘弾性体のモデルである。
フォークトモデルでは、全体に一定の応力を瞬時にかけ、その応力を保つと、時間経過とともにモデル全体のひずみが徐々に増大し、一定値に収束する。これをクリープと呼ぶ。
応力を解除すると、ゆっくりと元の状態に戻る。これをクリープ回復と呼ぶ。
クリープにおけるひずみの変化は下のグラフのように曲線となり、直線的に増加するわけではない。
なお、マックスウェルモデルでは、モデル全体に一定の応力を瞬時にかけてそれを保つとき、モデル全体のひずみは直線的に増加する。