乳剤のクリーム分離 94回薬剤師国家試験問172c
94回薬剤師国家試験 問172c
分散系の安定性に関する記述の正誤を判定してみよう。
c 乳剤のクリーム分離は、内相すべてが完全に合一することによって起こる。
94回薬剤師国家試験 問172c 解答解説
c × 乳剤のクリーム分離は、内相(分散相)すべてが完全に合一することによって起こる。
乳剤(エマルション)において、
分散媒(外相)と分散相(内相)の密度差により、分散相が浮上または沈降してクリーム状のものが形成される現象をクリーミング(クリーム分離)と呼ぶ。
また、乳剤(エマルション)において、
凝集とは分散相の液滴同士がくっついて集合体となることであり、
凝集が進み、液滴の集合体から1つの大きな液滴になることを合一と呼ぶ。
凝集や合一した乳剤は振り混ぜても再分散されない。
乳剤の分散相(内相)が単にクリーミングしているだけで、凝集や合一をしていないこともあり、
この場合は振とうすることにより再分散させることができる。