懸濁剤のケーキング 106回薬剤師国家試験問180の3
106回薬剤師国家試験 問180の3
懸濁剤に関する記述の正誤を判定してみよう。
3 懸濁剤において、粒子が凝集沈降を起こし、再分散が困難な強固な凝集体を形成することをケーキングという。
106回薬剤師国家試験 問180の3 解答解説
3 × 懸濁剤において、粒子が凝集沈降を起こし、再分散が困難な強固な凝集体を形成することをケーキングという。
→ 〇 懸濁剤において、粒子が分散沈降(自由沈降)を起こし、再分散が困難な強固な凝集体を形成することをケーキングという。
懸濁剤(サスペンション)での粒子の沈降について、
粒子同士が凝集せずに沈降することを分散沈降または自由沈降と呼ぶ。
分散沈降(自由沈降)を起こした場合、底に沈んだ粒子同士が凝集して密な集合体となり、振とうしても沈積層を再分散できなくなることがある。このように、懸濁剤において、粒子が分散沈降(自由沈降)を起こし、再分散が困難な強固な凝集体を形成することをケーキングという。
一方、懸濁剤(サスペンション)での粒子の沈降について、
沈降途中で粒子同士が凝集し、二次粒子を形成してから沈降することを凝集沈降と呼ぶ。
凝集沈降で形成される二次粒子は空隙率の高い疎な凝集体であり、
分散沈降(自由沈降)の場合よりも振とうにより沈積層を再分散しやすい。