乳剤に関する記述 98回薬剤師国家試験問174

98回薬剤師国家試験　問174
乳剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選びなさい。
1　o/w型の乳剤は、電気伝導性を示さない。
2　合一しても振とうすればもとの分散状態に戻る。
3　w/o/w型やo/w/o型などの多重乳剤がある。
4　分散媒と分散相の密度差を小さくすると、乳剤の分散状態は安定化する。
5　w/o型の乳剤は、メチレンブルーを加えると全体が着色される。

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98回薬剤師国家試験　問174　解答解説

◆　1について
1　×　o/w型の乳剤は、電気伝導性を示さない。
→　〇　o/w型の乳剤は、電気伝導性を示す。

電気伝導性は、o/w型の乳剤で高く、w/o型の乳剤で低い。

関連問題
エマルション(乳剤)の電気伝導度と電気抵抗 92回問170b

◆　2について
2　×　合一しても振とうすればもとの分散状態に戻る。
→　〇　凝集や合一した乳剤は振り混ぜても再分散されない。

乳剤（エマルション）において、
凝集とは分散相の液滴同士がくっついて集合体となることであり、
凝集が進み、液滴の集合体から1つの大きな液滴になることを合一と呼ぶ。
凝集や合一した乳剤は振り混ぜても再分散されない。

◆　3について
3　〇　w/o/w型やo/w/o型などの多重乳剤がある。

w/o/w型の乳剤は、分散媒が水で、分散相がw/o型乳剤である。
o/w/o型の乳剤は、分散媒が油で、分散相がo/w型乳剤である。

◆　4について
4　〇　分散媒と分散相の密度差を小さくすると、乳剤の分散状態は安定化する。