有機アニオントランスポーターOAT1の駆動力 103回薬剤師国家試験問166の4
103回薬剤師国家試験 問166の4
トランスポーターを介した薬物輸送に関する記述の正誤を判定してみよう。
4 有機アニオントランスポーターOAT1によるメトトレキサート輸送は、ATPの加水分解エネルギーを駆動力として直接利用する。
103回薬剤師国家試験 問166の4 解答解説
4 × 有機アニオントランスポーターOAT1によるメトトレキサート輸送は、ATPの加水分解エネルギーを駆動力として直接利用する。
→ 〇 有機アニオントランスポーターOAT1によるメトトレキサート輸送は、ATPの加水分解エネルギーを駆動力として間接的に利用する。
有機アニオントランスポーターOAT1は、
腎臓の近位尿細管上皮細胞の血管側に存在し、
ジカルボン酸を細胞外に出し、有機アニオン物質を細胞内に取り込む交換輸送を行う。
OAT1は、一次性能動輸送によって生じたジカルボン酸の濃度勾配を駆動力とし、
ジカルボン酸と有機アニオン物質を交換輸送する二次性能動輸送を行うので、
駆動力としてATPの加水分解エネルギーを間接的に利用すると考えられる。