界面活性剤の性質に関する記述 97回薬剤師国家試験問175
97回薬剤師国家試験 問175
界面活性剤の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選びなさい。
1 ソルビタンモノステアレートのHLB (hydrophile-lipophile balance) 値は、ソルビタンモノラウレートのHLB 値に比べて小さい。
2 水溶液の当量伝導度(モル伝導率)は、ある濃度以上で急激に上昇する。
3 アルキル硫酸ナトリウムの直鎖アルキル基(C10H21 〜 C18H37) の炭素数が増加すると、クラフト点は高くなる。
4 臨界ミセル濃度以上では、溶液中にミセルとしてのみ存在する。
97回薬剤師国家試験 問175 解答解説
◆ 1について
1 〇 ソルビタンモノステアレートのHLB (hydrophile-lipophile balance) 値は、ソルビタンモノラウレートのHLB 値に比べて小さい。
詳細は下記のリンク先を参照
ソルビタンモノラウレートとソルビタンモノステアレートのHLB 94回問171a
◆ 2について
2 × 水溶液の当量伝導度(モル伝導率)は、ある濃度以上で急激に上昇する。
界面活性剤水溶液の当量電気伝導度(モル電気伝導率)は、
臨界ミセル濃度(cmc)以上で急激に低下する。
詳細は下記のリンク先を参照
界面活性剤水溶液の電気の当量伝導度 97回問175の2
◆ 3について
3 〇 アルキル硫酸ナトリウムの直鎖アルキル基(C10H21 〜 C18H37) の炭素数が増加すると、クラフト点は高くなる。
詳細は下記のリンク先を参照
アルキル硫酸ナトリウムのアルキル基の炭素数とクラフト点 94回問171b
◆ 4について
4 × 臨界ミセル濃度以上では、溶液中にミセルとしてのみ存在する。
臨界ミセル濃度(cmc)以上では、界面活性剤分子はミセルの他、モノマー(単分子)やミセル以外の会合体としても存在する。
溶液の界面活性剤濃度の上昇に対する界面活性剤分子の動向および表面張力の推移は下記の通り。
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97回問175(e-RECさん)