電子遷移に伴う吸収スペクトルが幅広い吸収帯となるのは 103回薬剤師国家試験問95の5
103回薬剤師国家試験 問95の5
下記の記述の正誤を判定してみよう。
5 電子遷移に伴う吸収スペクトルが幅広い吸収帯となるのは、分子の振動や回転によるエネルギー変化も反映されるからである。
103回薬剤師国家試験 問95の5 解答解説
5 〇 電子遷移に伴う吸収スペクトルが幅広い吸収帯となるのは、分子の振動や回転によるエネルギー変化も反映されるからである。
紫外・可視光領域の電磁波を吸収すると電子エネルギーが遷移するが、
その吸収スペクトルは下記のように幅広い吸収帯の連続スペクトルとなる。
紫外・可視吸収スペクトルが連続スペクトルとなる理由について、
振動エネルギー準位や回転エネルギー準位の間隔は、
電子エネルギー準位の間隔よりも小さいので、
電子遷移を起こすエネルギーを持つ紫外・可視光を照射すると、
振動エネルギーや回転エネルギーの遷移も起こすためである。
紫外・可視光を照射することで、
電子遷移のみ起こす分子、
電子遷移と回転遷移を起こす分子、
電子遷移と振動遷移を起こす分子など、
分子ごとに様々なパターンの遷移が起こり得る。