熱力学に関する記述 98回薬剤師国家試験問91
98回薬剤師国家試験 問91
熱力学に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選びなさい。
1 系の内部エネルギーは、その系の現在の状態だけで決まり、その状態に至る経路は関係しない。
2 孤立系で不可逆変化が起これば、エントロピーは増大する。
3 状態量には示強性と示量性があり、温度は示量性の状態量である。
4 熱力学第三法則でいう純物質の完全結晶のエントロピーは、絶対零度ではゼロである。
5 ギブズ自由エネルギーは、エントロピー、エンタルピー及び温度の関数である。
98回薬剤師国家試験 問91 解答解説
◆ 1，3について
1 〇 系の内部エネルギーは、その系の現在の状態だけで決まり、その状態に至る経路は関係しない。
3 × 状態量には示強性と示量性があり、温度は示量性の状態量である。
→ 〇 状態量には示強性と示量性があり、温度は示強性の状態量である。
途中の経路や過程によらず、
系の現在の状態によって一義的に決まり、
その変化量は始状態と終状態のみによって決まる物理量を状態関数（状態量）と呼ぶ。
状態関数には示強性と示量性があり、
内部エネルギーは示量性状態関数であり、
温度は示強性の状態関数である。
詳細は下記のリンク先を参照
示量性状態関数と示強性状態関数 107回問93の2，3
◆ 2について
2 〇 孤立系で不可逆変化が起これば、エントロピーは増大する。
詳細は下記のリンク先を参照
エントロピーと熱力学第二法則 86回問20b
◆ 4について
4 〇 熱力学第三法則でいう純物質の完全結晶のエントロピーは、絶対零度ではゼロである。
詳細は下記のリンク先を参照
熱力学第三法則 98回問91の4
◆ 5について
5 〇 ギブズ自由エネルギーは、エントロピー、エンタルピー及び温度の関数である。
詳細は下記のリンク先を参照
ギブズエネルギーとは 88回問18d
★ 他サイトさんの解説リンク
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