熱力学第一法則とは 86回薬剤師国家試験問20a
86回薬剤師国家試験問 問20a
熱力学に関する記述の正誤を判定してみよう。。
a 微小量の仕事と微小量の熱が系に加えられたとき、系の内部エネルギーはその和だけ増加する。
86回薬剤師国家試験問 問20a 解答解説
a 〇 微小量の仕事と微小量の熱が系に加えられたとき、系の内部エネルギーはその和だけ増加する。
設問の記述は熱力学第一法則を表す記述である。
熱力学第一法則は、
「外界との間で物質・エネルギーの出入りがない孤立系において、
系の全エネルギー(内部エネルギー)は形を変えることはあっても、
総量は一定に保たれる。」
という、エネルギーの保存則を示すものである。
熱力学第一法則では、
何事もないのに系の内部エネルギーは増えたり減ったりしないことを示すが、
それは閉鎖系(閉じた系)において、外界とエネルギーのやり取りがあれば、
系の内部エネルギーはその分だけ増減することを意味する。
以上より、熱力学第一法則は、
系に出入りするエネルギーを熱と仕事に限ると、
系の内部エネルギーについて次の式で表される。
儷 = q + w
(儷:内部エネルギー変化 q:熱 w:仕事)