系が外界に対してする仕事 可逆過程と不可逆過程の違い 110回薬剤師国家試験問91の5
110回薬剤師国家試験 問91の5
理想気体からなる閉じた系における熱力学第一法則について、
下記の記述の正誤を判定してみよう。
5 系が外界に対してする仕事は、不可逆過程の方が可逆過程より大きい。
110回薬剤師国家試験 問91の5 解答解説
5 × 系が外界に対してする仕事は、不可逆過程の方が可逆過程より大きい。
→ 〇 系が外界に対してする仕事は、可逆過程の方が不可逆過程より大きい。
温度はT1で一定の下、
理想気体が状態A(VA,pA)から
状態B(VB,pB)へ膨張したとする。
この場合を例に、系である理想気体が外界に対してする仕事を、
可逆過程と不可逆過程で比較する。
下の図の塗りつぶした面積が、
系が外界に対してする仕事に相当する。
以上の通り、
理想気体が外界に対してする仕事は、
可逆過程の方が不可逆過程より大きい。
このように、経路関数は、
状態変化する際の経路・過程によって値が異なる。