フィルムコーティング錠の製造工程と製剤機械 91回薬剤師国家試験問176
91回薬剤師国家試験 問176
次図はフィルムコーティング錠の製造工程の例である下のA〜Eは各種製剤機械の模式図を示す。
単位操作 @〜Bに用いられる装置に関して、正しい組合せはどれか。ただし、図中の矢印(⇒)は空気の流れを示す。
91回薬剤師国家試験 問176 解答解説
正解は5である。
設問のフローチャートから工程数が少ないこと、および、A〜Eの製剤機械の中に造粒機が無いことから、
本問の錠剤の製造法は直接打錠法だと考えられる。
直接打錠法では、
主薬を粉砕,分級し、
賦形剤・結合剤・崩壊剤を添加して混合し、
打錠する直前に滑沢剤を添加して混合し、
打錠し、錠剤を製する。
最後にコーティングをしてフィルムコーティング錠とする。
よって、設問のフローチャートにおいて、
@は粉砕,Aは混合,Bはコーティングの単位操作が入る。
各単位操作に用いられる製剤機械をA〜Eより選んでいく。
@の粉砕に用いられる製剤機械として、Cのジェットミルが選択される。
Aの混合に用いられる製剤機械として、Aのリボン型混合機が選択される。
Bのコーティングに用いられる製剤機械として、
Dの通気式コーティング機(通気式コーティングパン)、
または、Eのパンコーティング機(コーティングパン)が選択される。
なお、Bは通気流箱型乾燥機であり、
直接打錠法による錠剤の製造には乾燥の工程は無いため用いられない。