薬剤師国家試験過去問題集 製剤化・製剤機械

固形製剤の製造工程に関する記述 103回薬剤師国家試験問177

103回薬剤師国家試験 問177
図の固形製剤の製造工程に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選びなさい。

 

固形製剤の製造工程 103回薬剤師国家試験問177

 

1 粉砕を行うと、主薬が分解することがある。
2 結合剤を粉末のまま用いると、水溶液で用いた場合に比べ、均質な造粒物が得られる。
3 混合@から乾燥までの操作を同一装置で連続的に行うには、流動層造粒機が適している。
4 滑沢剤の添加量が多いほど、整粒した粉体の流動性が高くなる。
5 図の原料の組合せと工程は、トローチ剤の製造に用いられる。

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103回薬剤師国家試験 問177 解答解説

 

固形製剤の製造工程 103回薬剤師国家試験問177

 

設問の図は、造粒,乾燥,圧縮成形の工程があることから、
湿式顆粒圧縮法による錠剤の製造工程を表す。

 

◆ 1について
1 〇 粉砕を行うと、主薬が分解することがある。

 

粉砕時に発生する熱により、
熱に不安定な薬物は分解することがある。

 

 

◆ 2について
2 × 結合剤を粉末のまま用いると、水溶液で用いた場合に比べ、均質な造粒物が得られる。

 

結合剤を溶液または懸濁液として用いて造粒すると、
結合剤を粉末のまま用いた場合よりも、均質な造粒物が得られる。

 

 

◆ 3について
3 〇 混合@から乾燥までの操作を同一装置で連続的に行うには、流動層造粒機が適している。

 

流動層造粒機は混合,造粒,乾燥を同一装置内で行える機械である。

 

関連問題
流動層造粒装置は、混合、造粒、乾燥を1つの装置内で行える 102回問176の1

 

 

◆ 4について
4 × 滑沢剤の添加量が多いほど、整粒した粉体の流動性が高くなる。

 

滑沢剤は、適量を添加することにより、粉体の流動性を改善し、臼や杵に対する付着防止・摩擦軽減、充填性の改善などをもたらす。
しかし、滑沢剤の添加量が多すぎると、逆に粉体の流動性は低下する。

 

関連問題
滑沢剤の添加量が多すぎると錠剤硬度が低下 90回問176d

 

 

◆ 5について
5 × 図の原料の組合せと工程は、トローチ剤の製造に用いられる。

 

トローチの製造に崩壊剤は用いられない。

 

関連問題
トローチ剤の製造では崩壊剤は用いない 96回問173b

 

 

★ 他サイトさんの解説リンク
103回問177(e-RECさん)

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