湿式顆粒圧縮法で用いられる装置 105回薬剤師国家試験問53
105回薬剤師国家試験 問53
図は湿式顆粒圧縮法による錠剤の製造工程を示している。図中のアの単位操作で用いられる装置はどれか。1つ選びなさい。
105回薬剤師国家試験 問53 解答解説
正解は4の押し出し造粒機である。
湿式顆粒圧縮法では、
主薬を粉砕し、賦形剤と崩壊剤を添加して分級・混合し、
次に、溶媒に溶解または懸濁した結合剤(結合剤溶液)を入れて練合し、
それを造粒・乾燥・整粒して打錠用の顆粒を製する。
結合剤を溶液または懸濁液として用いると、結合剤を粉末のまま用いた場合よりも、均質な顆粒が得られる。
打錠用の顆粒を製した後、打錠する直前に滑沢剤を添加して混合する。
これを打錠することにより圧縮成形し、錠剤が出来上がる。
よって、アに入る単位操作は「造粒」であり、
正解は4の押し出し造粒機である。
押し出し造粒法は、多数の穴の開いたスクリーンから薬物と添加剤からなる練合物を押し出し、適当なサイズでカットして造粒する方法なので、円柱状の造粒物が得られる。
以下、他の選択肢についての解説
1はボールミルであり、粉砕に用いられる。
2はミキサーであり、乳化に用いられる。
3はスクリュー型混合機であり、混合に用いられる。
関連問題
旋回スクリュー型混合機は容器固定型混合機 106回問182の2
5は噴霧造粒機であり、噴霧造粒による造粒物の製造に用いられる。
噴霧造粒機は薬物溶液または薬物懸濁液を熱風中に噴霧し、
瞬間的に乾燥させることで造粒物を得る機械であり、
本問の錠剤の製造工程では用いられない。
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