母体から胎児への移行性が最も低いのはどれか 104回薬剤師国家試験問43
104回薬剤師国家試験 問43
母体から胎児への移行性が最も低いのはどれか。1つ選びなさい。
1 インスリン
2 エタノール
3 グルコース
4 チオペンタール
5 バルプロ酸
104回薬剤師国家試験 問43 解答解説
母体から胎児への移行性が最も低いのは、
選択肢1のインスリンである。
母体血と胎児血の間には、血液胎盤関門が存在する。
一般に、物質の胎盤関門の透過は、単純拡散により起こる。
よって、分子量が小さく、脂溶性が高い物質ほど、胎児への移行性が高い。
インスリンは分子量が大きいため、胎盤関門を透過しない。
以下、他の選択肢について
2のエタノールは分子量が小さいため、胎盤関門を透過しやすい。
3のグルコースは、胎盤に存在するグルコーストランスポーターGLUT1を介し、
母体側から胎児側へ促進拡散で輸送される。
4のチオペンタールは脂溶性が高いため、胎盤関門を透過しやすい。
5のバルプロ酸は、胎盤に存在するトランスポーターにより、母体側から胎児側へ輸送される。
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