旋光度の符号と絶対配置 87回薬剤師国家試験問5b
第87回薬剤師国家試験 問5b
立体化学に関する記述の正誤を判定してみよう。
b 実測の旋光度の符号(+,−)は,絶対配置を示す表示(R,S)にそれぞれ対応している。
第87回薬剤師国家試験 問5b 解答解説
b × 実測の旋光度の符号(+,−)は,絶対配置を示す表示(R,S)にそれぞれ対応している。
ある平面偏光に対する化合物の「右旋性,左旋性」と「不斉中心のR,S」は対応していない。
ある平面偏光(直線偏光)に対して化合物が偏光面を右に回転させる右旋性を有している場合、旋光度の符号は+であり、化合物の名称に右旋性を表すdまたは+を付ける。なお、右旋性のことをdextrorotatoryという。
化合物がある平面偏光(直線偏光)に対して、偏光面を左に回転させる左旋性を有している場合、旋光度の符号は−であり、化合物の名称に左旋性を表すl (エル)または−を付ける。なお、左旋性のことをlevorotatoryという。
R,Sは不斉中心の立体構造を示すものであるが、右旋性,左旋性とは対応していない。