エフェドリンのNewman投影式 85回薬剤師国家試験問2
第85回薬剤師国家試験 問2
医薬品として用いられているエフェドリンの化学名は(1R,2S)- 2-methylamino-1-phenyl-1-propanolである。Newman投影式で示す次の4種の立体異性体のうち該当するものはどれか。
ただし、フェニル基はPhで表してある。
第85回薬剤師国家試験 問2 解答解説
1(1S,2R)、2(1R,2R)、3(1R,2S)、4(1S,2S)
よって、3がエフェドリン:(1R,2S)- 2-methylamino-1-phenyl-1-propanolである。
以下、詳細
★参考外部サイトリンク
Newman投影式(猫でもわかる有機化学さん)
不斉中心の絶対配置の判別の仕方については、下記のリンク先を参照
不斉中心の絶対配置の判別について
◆ 1について
(1S,2R)- 2-methylamino-1-phenyl-1-propanol
・1位について
1位:CのHが奥にあり、@ABが反時計回りに並んでいるのでSである。よって、1S
・2位について
2位:CのHが手前にあり、@ABが反時計回りに並んでいるのでRである。よって、2R
これより、1は(1S,2R)である。
なお、1のNewman投影式をフィッシャー投影式に変換すると下記のようになる。
◆ 2について
(1R,2R)- 2-methylamino-1-phenyl-1-propanol
・1位について
1位:CのHが手前にあり、@ABが反時計回りに並んでいるのでRである。よって、1R
・2位について
2位:CのHが手前にあり、@ABが反時計回りに並んでいるのでRである。よって、2R
これより、2は(1R,2R)である。
なお、2のNewman投影式をフィッシャー投影式に変換すると下記のようになる。
◆ 3について
(1R,2S)- 2-methylamino-1-phenyl-1-propanol
よって、3はエフェドリンである。
・1位について
1位:CのHが手前にあり、@ABが反時計回りに並んでいるのでRである。よって、1R
・2位について
2位:CのHが奥にあり、@ABが反時計回りに並んでいるのでSである。よって、2S
これより、3は(1R,2S)である。
なお、3のNewman投影式をフィッシャー投影式に変換すると下記のようになる。
◆ 4について
(1S,2S)- 2-methylamino-1-phenyl-1-propanol
・1位について
1位:CのHが奥側にあり、@ABが反時計回りに並んでいるのでSである。よって、1S
・2位について
2位:CのHが奥側にあり、@ABが反時計回りに並んでいるのでSである。よって、2S
これより、4は(1S,2S)である。
なお、4のNewman投影式をフィッシャー投影式に変換すると下記のようになる。