フェノールの定量 空試験のチオ硫酸ナトリウム液の理論量 102回薬剤師国家試験問96の4

102回薬剤師国家試験 問96の4
日本薬局方フェノール(C6H6O:94.11)の定量法に関する記述の正誤を判定してみよう。

 

フェノールの定量 空試験のチオ硫酸Naの理論量 102回問96の4

 

4 臭素液のf = 1.000の場合、空試験の0.1mol/L チオ硫酸ナトリウム液の理論量は15.0mL である。

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102回薬剤師国家試験 問96の4 解答解説

 

4 × 臭素液のf = 1.000の場合、空試験の0.1mol/L チオ硫酸ナトリウム液の理論量は15.0mL である。
→ 〇 臭素液のf = 1.000の場合、空試験の0.1mol/L チオ硫酸ナトリウム液の理論量は30.0mL である。

 

臭素(Br2)とチオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)の対応を考える。
本定量法の反応の流れは下記の通り。

 

フェノールの定量 空試験のチオ硫酸Naの理論量 102回問96の4

 

以上より、
臭素(Br2)とチオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)は、
モル比1:2で対応する。

 

本定量法では、試料に0.05mol/L臭素液を30mL加える。
空試験では、試料にフェノールを含まないので、
臭素がフェノールによって消費されない。
よって、空試験において、0.05mol/L臭素液(f=1.000) 30mLの滴定に消費する
0.1mol/L チオ硫酸ナトリウム液の理論量は30.0mL である。

 

フェノールの定量 空試験のチオ硫酸Naの理論量 102回問96の4

 

ただ、実際には共存物質による臭素液の消費などがあり、
下記のように空試験のチオ硫酸ナトリウムNa液の消費量は理論値の30mLよりも少なくなると考えられる。

 

フェノールの定量 空試験のチオ硫酸Naの理論量 102回問96の4

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