非水滴定 ブロムヘキシン塩酸塩の定量法 98回薬剤師国家試験問203

98回薬剤師国家試験 問203
日本薬局方ブロムヘキシン塩酸塩の定量法を以下に示す。□の中に入れるべき数値として、正しいのはどれか。1つ選びなさい。

 

ブロムヘキシン塩酸塩の定量法 98回薬剤師国家試験問203

 

1 20.63
2 41.26
3 82.52
4 103.1
5 206.3

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98回薬剤師国家試験 問203 解答解説

 

正解は2の41.26である。
0.1mol/L過塩素酸液 = 41.26mg C14H20Br2N2・HCl

 

 

本定量法は、非水滴定である。
非水滴定とは、水以外の溶媒を用いて行う中和滴定(酸塩基滴定)である。
本定量法の中で、無水酢酸を加え、加温する操作がある。
酸無水物は求核剤と反応して、求核アシル置換反応を起こす。

 

関連問題
カルボン酸無水物の反応性 90回問7c

 

ブロムヘキシンと無水酢酸を反応させると、
無水酢酸(酸無水物)に対してブロムヘキシンの芳香族第1級アミンが求核攻撃を行い、求核アシル置換反応の結果、アミドが生成する(芳香族第1級アミンはアセチル化される)。

 

ブロムヘキシン塩酸塩の定量法 98回薬剤師国家試験問203

 

 

ブロムヘキシンには第3級アミンもあるが、
一般に、3級アミンは窒素周りの立体障害が大きいため求核反応を起こしにくいので、
ブロムヘキシンの3級アミンは酸無水物とは反応しない。

 

次に、
非水滴定の指示薬としてクリスタルバイオレットを用い、
0.1mol/L過塩素酸で滴定する。

 

ブロムヘキシンの3級アミンの塩酸塩と過塩素酸(HClO4)がモル比1:1で反応する。
過塩素酸を用いる非水滴定では、
塩酸は追い出されるので、
塩酸の影響は考えなく良い。

 

ブロムヘキシン塩酸塩の定量法 98回薬剤師国家試験問203

 

上記に基づき、
0.1mol/L過塩素酸液1mLのブロムヘキシン塩酸塩の対応量を求める。

 

0.1mol/L過塩素酸液1mLに含まれる過塩素酸は0.1mmolである。
0.1mmolの過塩素酸は0.1mmolのブロムヘキシン塩酸塩に対応する。
本問ではブロムヘキシン塩酸塩の分子量を412.59とするので、
0.1mmolの過塩素酸の質量は、
0.1mmol×412.59 (g/mol) ≒ 41.26mg
したがって、
0.1mol/L過塩素酸液1mLのブロムヘキシン塩酸塩の対応量は下記の通り。

 

0.1mol/L過塩素酸液 = 41.26mg C14H20Br2N2・HCl

 

 

★ 捕捉:式による対応量の計算
対応量(mg)は下記の計算式を用いても計算できる。

 

ブロムヘキシン塩酸塩の定量法 98回薬剤師国家試験問203

 

本問では、ブロムヘキシン塩酸塩と過塩素酸の反応について、
ブロムヘキシン塩酸塩(目的成分)の化学当量は1、
過塩素酸(標準液の成分)の化学当量は1である。
過塩素酸液の濃度は0.1mol/L、
ブロムヘキシン塩酸塩の分子量は412.59であるので、
対応量(mg)は式を用いて下記のように計算できる。

 

ブロムヘキシン塩酸塩の定量法 98回薬剤師国家試験問203

 

 

★ 他サイトさんの解説リンク
98回問202,203(e-RECさん)

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