酸化還元滴定 フェノールの定量 95回薬剤師国家試験問32
95回薬剤師国家試験 問32
日本薬局方医薬品フェノール ( C6H60:94.11 ) の定量法に関する記述のうち、正しいものはどれか。
本品約1.5 g を精密に量り、水に溶かし正確に 1000 mL とし、この液 25 mL を正確に量り、ヨウ素瓶に入れ、正確に 0.05 mol/L 臭素液 30 mL を加え、更に塩酸 5 mL を加え、直ちに密栓して30分間しばしば振り混ぜ、15分間放置する。次にヨウ化カリウム試液 7 mL を加え、直ちに密栓してよく振り混ぜ、クロロホルム 1 mL を加え、密栓して激しく振り混ぜ、遊離したヨウ素を 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液で滴定する。
a ここで「約1.5 g」とは、1.5 g の ±10%の範囲をいう。
b フェノールは臭素と反応し、2,6-ジブロモフェノールを生成する。
c この滴定は、指示薬を必要としない。
d 0.05 mol/L 臭素液 1 mL は、フェノールの 1.569 mg に相当する。
95回薬剤師国家試験 問32 解答解説
◆ aについて
a 〇 ここで「約1.5 g」とは、1.5 g の ±10%の範囲をいう。
詳細は下記のリンク先を参照
約1.5g量るとは 102回問96の5
◆ b,c,dについて
b × フェノールは臭素と反応し、2,6-ジブロモフェノールを生成する。
→ 〇 フェノールは臭素と反応し、2,4,6-トリブロモフェノールを生成する。
c × この滴定は、指示薬を必要としない。
→ 〇 この滴定は、指示薬としてデンプン試液を用いる。
d 〇 0.05 mol/L 臭素液 1 mL は、フェノールの 1.569 mg に相当する。
詳細は下記のリンク先を参照
フェノールの定量法 反応式と対応量 102回問96の1,2,3