緊急に安全対策上の措置をとる必要がある場合、厚生労働省からの指示に基づき製造販売業者が作成するのは 111回薬剤師国家試験問90の解説
111回薬剤師国家試験 問90
医薬品について、緊急に安全対策上の措置をとる必要があると判断された場合、
厚生労働省からの指示に基づき、製造販売業者が作成するのはどれか。
1つ選びなさい。
1 医薬品リスク管理計画
2 緊急安全性情報
3 医薬品安全対策情報
4 医薬品・医療機器等安全性情報
5 医療用医薬品最新品質情報集
111回薬剤師国家試験 問90 解答解説
医薬品について、
緊急に安全対策上の措置をとる必要があると判断された場合、
厚生労働省からの指示に基づき、製造販売業者が作成するのは、
選択肢2の緊急安全性情報です。

以下で解説します。
緊急安全性情報とは
緊急安全性情報は、別名 イエローレター と呼ばれます。
医薬品について、緊急に安全対策上の措置をとる必要があると判断された場合に、
厚生労働省からの指示に基づいて、製造販売業者が作成する情報です。
緊急安全性情報はどんなときに出されるか
緊急安全性情報は、通常の添付文書改訂や注意喚起では不十分で、
速やかに医療現場へ知らせる必要がある場合に出されます。
たとえば、次のような場合です。

つまり、緊急安全性情報は、単なる「注意してください」という情報ではなく、
患者の重大な健康被害を防ぐために、医療現場で直ちに対応してほしい情報です。
緊急安全性情報の内容に含まれるもの
緊急安全性情報には、通常、次のような内容が記載されます。

以下では他の選択肢について解説します。
1 医薬品リスク管理計画
医薬品リスク管理計画は、
英語で Risk Management Plan:RMP といいます。
医薬品リスク管理計画 RMPは、
医薬品の開発段階から市販後まで、
医薬品のリスクを継続的に管理するための計画書です。
RMPは、医薬品の製造販売承認申請時などに、
製造販売業者が作成し、厚生労働省に提出します。
厚生労働省は、PMDAと協力して、
RMPを審査・確認した上で内容を一般公開し、
安全な使用を管理する監督官庁の役割を果たします。
3 医薬品安全対策情報
医薬品安全対策情報は、
通称 DSU:Drug Safety Update といいます。
これは、医療用医薬品の使用上の注意の改訂情報などをまとめて医療関係者に知らせるものです。
DSUは日本製薬団体連合会が取りまとめて発行したもので、
医療用医薬品の注意事項等情報改訂に関する情報が掲載されます。
DSUは安全性に関する情報ではありますが、
緊急に措置が必要な場合に作成するものではありません。
4 医薬品・医療機器等安全性情報
医薬品・医療機器等安全性情報は、
厚生労働省が医療関係者向けに発行している安全性情報です。
厚生労働省において収集された副作用情報をもとに、
医薬品等のより安全な使用に役立てるため、医療関係者に情報提供されるものです。
医薬品・医療機器等安全性情報は約1カ月ごとに発行されるもので、
緊急に措置が必要な場合に作成するものではありません。
5 医療用医薬品最新品質情報集
医療用医薬品最新品質情報集は、通称 ブルーブック と呼ばれ、
後発医薬品の品質情報をまとめたものです。
後発医薬品の品質に対する信頼性向上のため、
検査結果などを踏まえて、
有効成分ごとに品質情報を体系的にまとめたものとされています。
緊急に措置が必要な場合に作成するものではありません。