19Fを利用して有機化合物中にあるフッ素の核磁気共鳴スペクトルを測定できる 102回問99の2
第102回薬剤師国家試験 問99の2
核磁気共鳴スペクトル測定法に関する記述のうち正誤を判定してみよう。
2 19Fを利用して有機化合物中にあるフッ素の核磁気共鳴スペクトルを測定できる。
第102回薬剤師国家試験 問99の2 解答解説
2 ○ 19Fを利用して有機化合物中にあるフッ素の核磁気共鳴スペクトルを測定できる。
12Cや16Oなどの陽子数と中性子数がいずれも偶数の原子の原子核は核スピンをもたず(核スピン量子数=0)、NMR現象を示さない。
陽子数または中性子数が奇数の原子の原子核は核スピンを持ち(核スピン量子数≠0)、
NMR現象を示す。
核スピン量子数が1以上の原子核は高分解能のNMRスペクトルを得ることが難しい。
核スピン量子数が1/2の原子核は高分解能のNMRスペクトルを得ることができる。
核スピン量子数が1/2の原子核として1H,13C,15N,19F,31Pが挙げられる。
核磁気共鳴法では主に1Hが用いられるが、
その理由として下記のことが挙げられる。
・1Hは核スピン量子数(I)が1/2で高分解能のNMRスペクトルを得ることができる。
・1Hはほとんどの有機化合物に含まれる。
・1Hは天然同位体存在比が100%に近い。