メトクロプラミド併用時のアセトアミノフェンの吸収 90回薬剤師国家試験問152b
90回薬剤師国家試験 問152b
薬物の消化管吸収に関する記述の正誤を判定してみよう。
b アセトアミノフェンの吸収は、メトクロプラミドとの併用により遅延する。
90回薬剤師国家試験 問152b 解答解説
b × アセトアミノフェンの吸収は、メトクロプラミドとの併用により遅延する。
→ 〇 アセトアミノフェンの吸収は、メトクロプラミドとの併用により速くなる。
メトクロプラミド(プリンペラン)は、消化管運動を促進させ、
胃内容排出速度を上昇させる。
アセトアミノフェンは、小腸で単純拡散により吸収される。
単純拡散により小腸で吸収される薬物は、メトクロプラミドの併用により胃内容排出速度が上昇すると、吸収速度は上昇する。
◆ メトクロプラミドの薬理作用
メトクロプラミドは、消化管の副交感神経終末のドパミンD2受容体を遮断し、ドパミンによるアセチルコリンの遊離抑制を解除することで消化管運動を促進するので、胃内容排出速度を上昇させる。
また、メトクロプラミドの消化管運動亢進作用は、
消化管の副交感神経のセロトニン5-HT4受容体刺激作用によるアセチルコリンの遊離の増大も寄与すると考えられている。