組織結合が大きい薬物の分布容積 90回薬剤師国家試験問155d
90回薬剤師国家試験 問155d
薬物の分布に関する記述の正誤を判定してみよう。
d 薬物の組織結合が大きいほど、分布容積は小さくなる。
90回薬剤師国家試験 問155d 解答解説
d × 薬物の組織結合が大きいほど、分布容積は小さくなる。
→ 〇 薬物の組織結合が大きいほど、分布容積は大きくなる。
薬物が組織や細胞内小器官の成分と強く結合し、蓄積しやすいほど、
分布容積は大きくなり、
みかけの分布容積が総体液量を大きく超える薬物もある。
アミオダロンは、脂溶性が高く脂肪組織に蓄積しやすいため、
分布容積は約4000Lである。
ジゴキシンは、Na+,K+-ATPaseに強く結合し、
骨格筋や心筋に分布しやすいため、分布容積は約500Lである。
プロプラノロール,イミプラミン,キニジンなどの塩基性薬物は、
細胞膜のホスファチジルセリン等のリン脂質と静電的に結合するため、分布容積が大きい。