無菌製剤に関する記述 97回薬剤師国家試験問177
97回薬剤師国家試験 問177
無菌製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選びなさい。
1 懸濁性点眼剤中の粒子は、通例、最大粒子径75μm 以下である。
2 注射剤の溶剤として、有機溶剤を用いることはできない。
3 点眼剤の添加剤として、ホウ酸を用いることはできない。
4 懸濁性注射剤は、静脈内に投与できる。
5 乳濁性注射剤は、脊髄腔内に投与できる。
97回薬剤師国家試験 問177 解答解説
◆ 1について
1 〇 懸濁性点眼剤中の粒子は、通例、最大粒子径75μm 以下である。
懸濁性点眼剤と眼軟膏剤の粒子の最大粒子径は75μm 以下と規定されている。
◆ 2について
2 × 注射剤の溶剤として、有機溶剤を用いることはできない。
注射剤の非水性用剤について、
親水性注射剤の溶剤として、エタノール,プロピレングリコール,ポリエチレングリコール類など水に混和する有機溶剤を用いることができる。
◆ 3について
3 × 点眼剤の添加剤として、ホウ酸を用いることはできない。
ホウ酸は点眼剤の等張化剤や緩衝剤(pH調整剤)として使用され、防腐効果もある。
なお、ホウ酸は溶血作用があるので注射剤の添加剤としては使用できない。
◆ 4について
4 × 懸濁性注射剤は、静脈内に投与できる。
→ 〇 懸濁性注射剤は、静脈内投与も脊髄腔内投与もできない。
懸濁性注射剤は、粒子の最大径が150μm以下と規定されており、
静脈内投与も脊髄腔内投与もできない。
◆ 5について
5 × 乳濁性注射剤は、脊髄腔内に投与できる。
→ 〇 乳濁性注射液は、静脈内投与はできるが、脊髄腔内投与はできない。
乳濁性注射剤は、粒子の最大径が7μm以下と規定されており、
静脈内投与はできるが、脊髄腔内投与はできない。
★ 他サイトさんの解説リンク
97回問177(e-RECさん)