アルケンのsynジオール化 107回薬剤師国家試験問103の3

107回薬剤師国家試験 問103の3
下記の反応は主生成物としてメソ体を与えるか判定してみよう。

 

アルケンのsynジオール化 107回問103の3

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薬剤師国家試験過去問題集 化学 アルケン

 

 

107回薬剤師国家試験 問103の3 解答解説

 

アルケンのsynジオール化 107回問103の3

 

反応3の主生成物はメソ体ではない。
アルケンに四酸化オスミウム(OSO4)を反応させると、OsO4がsyn付加し、中間体として環状オスミウム酸エステルが生成する。
続いて、NaHSO3(亜硫酸水素ナトリウム)水溶液で還元処理することにより、アルケンに2つのOHがsyn付加(cis付加)したジオールが生成する。
反応3は以下の通り進行する。

 

 

アルケンのsynジオール化 107回問103の3

 

 

★ アルケンに四酸化オスミウム+NaHSO3(またはH2S)水溶液を反応させるジヒドロキシ化がsyn付加である理由
 アルケンに対してOSO4が付加する際、OSO4の2つのOが同じ側に付加する(syn付加)。
この2つのOが最終的にOHに置換するようなことになる。
よって、アルケンのOSO4を用いたジヒドロキシ化では、2つのOHがsyn付加したジオールが主生成物となる。

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